OEM入稿データを送る前に必要な5つのチェック事項                

               

By大野亨

2021年 4月 16日 , , ,                                

こんにちは、イーウーパスポート大野です。

ポカポカとした陽気が気持ちいい季節になり、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私は休みの日はAmazon primeで「内村さまぁ~ず」を楽しく見てます。

最近番組企画でボードゲームが流行っているようで

そのうちの一つ「ITO」というカードゲームを購入しました。

リモートでもできるので、興味ありましたら買ってみてください。

遊び方はどうぞこちらをご覧ください。

「ITO」ボードゲームのルール

https://boku-boardgame.net/ito#toc3

 

では本日の本題となりますが、

OEMでオリジナルデザインや商品ブランドタグ、品質表示タグなどつける場合には

イーウーパスポートでは依頼主よりご用意を頂いております。

デザインの委託先として「ランサーズ」や「クラウドワークス」といったフリーランスの方との

マッチングサイトを推奨しており、

そこで完全データ(そのまま入稿できるチェックが終わっている問題のないデータ)を

委託したデザイナーから作って送ってもらう、という感じです。

 

ただ最近はサブスクリプションでADOBEイラストレーター、フォトショップが利用でき

独学で利用できる人が増えてきていることもあり、

この完全データが何をもって完全データか、

その定義を今回説明いたします。

 

ここがしっかりできてないと印刷後に問題が起きます。

 

ここ最近日本の印刷会社では無料でデータに問題ないかチェックしてくれますが、

1回目までは無料で2回目から有料といったところもあり、

私が以前デザイナーとして働いてた頃は印刷工場はチェックをしないことが前提でありますので、

中国の印刷会社に依頼するにはそこは期待しないほうがいいです。もちろん先方が気づけば連絡くれます。

 

 
【チェック①】パスのアウトラインとテキストのアウトライン
過去のブログで何度か案内しましたが、
これをやらないと印刷時にパス(線)が消えたり、フォントが変わったりします。

工場のプリンター環境、WINDOWSやMACに互換性が無い場合起こる問題で、

アウトライン化するということはパソコン上のパス(線)データ、

テキストデータを図形データにするということです。

 

イラストレーターで4ポイントの線を引きましたが、

上図「オブジェクト」→「パス」→「パスのアウトライン」とクリックしていけば、

図形データとなります。パス(線)ではなく横に長ーい長方形という図形データになっているのです。

テキストデータの場合は

「書式」→「アウトラインを作成」をクリックで文字データから「あ」の形をした図形となります。

こうすることで文字化けやフォントが入れ替わるということは起きません。

 

 
【チェック②】オブジェクトが全てグループされているか

完全データは入稿した時点で印刷工場のすることは後は「選択ツール」でオブジェクトを動かすだけです。

イラストレーターでデザイン作成をするにあたりレイヤーを使うと思いますが、これもグループ化しますと一番上のレイヤーにまとまります。空になったレイヤーは不要ですのでレイヤーツール画面のゴミ箱へドラッグして削除してください。またチェック③で説明しますがオブジェクト、レイヤーのロックがされたままですとグループ化ができません。

「選択ツール」でオブジェクトを全て選択し、「オブジェクト」→「グループ」でグループ化されます。

【チェック③】オブジェクト、レイヤーがロック解除されているか

最後にグループするのでその段階でロックは解除してるかと思いますが、上記画面に戻って説明しますと

オブジェクトのロック解除は「オブジェクト」→「グループ解除」

レイヤーのロック解除はレイヤーのツール画面の南京錠のマークをクリックして消せば終了です。

逆に画面に縦横長さの表記は念のため残しておきたい場合は

私の場合は別レイヤーを残しつつ、表記のテキストをロック、さらにレイヤーもロックします。

【チェック④】余分のポイントがないかチェック

これは大分細かいかもしれませんが、デザイン作成するにあたって、
「ペンツール」でパスの作成や「オブジェクトの分割」といった処理を多くします。
その際に印刷には影響はないかもしれませんが
目に見えないゴミのようなデータが画面上に残ってたりします。

下図は「Ctrl+Y」を押すことで構成されているパスとポイントが確認できます。
あえてあちこちポイントを残しましたが、これを一個一個選択してデリートするのも手間ですので、
「選択」→「オブジェクト」→「余分なポイント」とクリックすれば
全て選択された状態になります。それでデリートすれば終了です。
ただしこれもロックされたレイヤーがありますと
そのレイヤーにあるポイントは選択されませんのでご注意ください。
【チェック⑤】カラーモードの設定」
最後にカラーモードの設定ですが、これは本来は新規デザインを作成する段階で設定します。
念のため一応見ておくという感じかと思います。
「ファイル」→「ドキュメントのカラーモード」→「CMYKカラー」をクリックして終了です。
なぜCMYKを選ぶかは以前のブログ中国貿易の色指定についてにて説明してますので、
こちらをご確認ください。
【番外編】オーバープリントについて
本来オーバープリントは設定しなければ起きない問題なので、
私の中で完全データのためのチェック項目にはなかったのですが、
最近お客様の案件で設定もされていないのに、
オーバープリントされてしまったような印刷結果がおきてしまったので、
その際の対処方を説明致します。オーバープリントについてはこちらのURLをご参考ください。
https://www.ddc.co.jp/tokupre/data-guide/illustrator-overprint.html
 
今回説明のために作ったイラストですが、
下に薄い黄色の背景オブジェクト、上にイラストの野球するぞうくん
セル画のように重なってます。
 
オーバープリントの設定をするとURLで紹介された結果になってしまうので、
しなければいいだけの話なのですが、
設定された形跡もないのにオーバープリントされたような状態になっており、
原因がわかっておりません。

 

解決方法としては重なっている状態を排除してしまえばいいので、

切り抜きたいオブジェクトを選択し、「パスファインダー」の「分割」をクリックしてください。

そうしますとイラストのあった部分は切り抜かれた状態となります。

また分割したら選択されていたオブジェクトは自動的にグループ化されます。

下図のように黒のイラストだけ移動させますと、分割されて切り抜かれた状態であることがわかります。

 

以上今回のご案内となりました。

何かしらご参考となっていただければ幸いでございます。

また次回よろしくお願いいたします。

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